「農業に情熱を」(株)農業総合研究所の取組み

みなさん、こんにちは。「新しい農業のカタチづくり」を目指している椴 耕作です。

今回は、「農業に情熱を」を合言葉に、農業×ITベンチャー企業の株式会社農業総合研究所の軌跡にスポットを当ててみたいと思います。

「農業に情熱を」

株式会社農業総合研究所は、及川智正氏(現在の代表取締役会長 CEO)が創業された会社です。

及川氏が農業に携わることになったのは、「このままでは、農業は衰退してしまう。どうにかしないといけない!」という危機感からです。

農業の現場を自ら経験するため、今まで6年間働いていた会社を辞め、農業の世界に飛び込みました。生産現場に3年間、そして販売現場に1年間、それぞれの現場に自ら身を置くことにより、課題問題点を探りました。

「流通」に着目!

そうして着目したのが「流通」です。当時の流通では、どんなにいい作物を作っても、それに見合うだけの儲けが生産者に渡ることがほとんどなかったのです。なぜなら当時は、市場を通じての販売だったからです。

及川氏はこの時、ある考えが頭に浮かびました。

「値段は、生産者自身で決めるものである!」

今では当然のことのように感じますが、その当時は生産者が自ら値段をつける等、思いもよらないものでした。

農業総合研究所の画期的な “しくみ” とは…。

同時に、及川氏は、画期的な“しくみ”を編み出しました。

生産者に、値段が書かれたバーコードシールを自ら生産した作物へ貼付してもらい、我が社の出荷拠点まで持ち込んでいただく。さらに販売先についても、我が社の提携スーパー等から、生産者自身に決めてもらう。

農業総合研究所は、生産者が指定した販売先へその作物を届けて、提携先のスーパー等で販売してもらう仕組みを提供しています。いわば「プラットフォームビジネス」です。

生産者が、自ら値段をつけていいので、自信作の野菜等、今までより高く値段をつけて出荷するかもしれませんね。

でも、そうすると“高くて売れない”という状況も十分考えられます。

そこに“値付け”の難しさがあります。

 

農業総合研究所は、生産者へ売上情報等をすべてフィードバックします。

生産者は、その情報を踏まえて次回の出荷を工夫することになります。

他の出荷者の動向(品種、量等)、あるいは販売先によって異なる購買層(品質重視で値段は高くても構わないとか)等々、知恵を絞っていくことになります。

こうすることによって、今までは生産のことだけしか考えてこなかった生産者も、売り先を見据えながら生産に取り組むようになります。

創業期における古参企業 との闘い…?!

農業総合研究所は、今でこそ農業ベンチャー初の上場企業ですが、創業した当初は、新参者として古参の巨大な業者等からかなりの嫌がらせ等を受けたそうです。

このような多大な嫌がらせを受ければ、大部分の人はへこんでしまい、先に進むことができなくなってもおかしくないのではないでしょうか。

でも、及川氏は違いました。

「あれだけの大きな業者が嫌がらせをしてくるということは、俺を『脅威』だと思っているからだ。そのままにしておけば、自分たちの業界が危うくなるかもしれないと感じているから潰しに来るんだ。だとすれば、自分のやっていることは間違っていないということになる。よーし、やるぞぉ!」と思ったそうです。

めちゃくちゃ「プラス思考」だと思いませんか。

「俺は木の杭ではなく、鉄の杭(???)である!」

そして、及川氏はこの時、こうも考えたそうです。

「『出る杭は打たれる』と言うが、自分は木の杭ではなく、鉄(鋼)の杭である。鉄(鋼)であれば、打たれれば打たれるほど強くなっていく。俺は鉄(鋼)の杭なんだ!」

逆境の中で、こんなとんでもない発想ができること、只々 “凄い!”の一言です。

新しいことへ挑み続ける人たちへ

そんな及川氏から、1年半ほど前に直接お話を伺う機会を得ることができました。

その時にいただいた「新しいことへ挑み続ける人たちへの3つのメッセージ」を紹介させていただきますね。

 

1.進んでリスクを取ること。

成功の反対は何だと思いますか。成功の反対は「失敗」ではないですよ。成功の反対は「やらないこと」です。

やり続ければ、必ず「成功」につながります。

 

2.自分を信じること。

プラス思考を徹底的に鍛えることがとても大切です。

 

3.志を語ること。

ライバルを作り、仲間を増やしてください。

ライバルがいると、自分を変えることができます。

仲間を増やすことで、世界を変えることができるようになります。

 

及川氏のメッセージには、「やり続ければ、きっと成功する!どんな困難でも、打ち勝っていく方法は必ずある!だから、恐れずその一歩を踏み出しなさい!」という強い思いが込められている気がしてなりません。

農業総合研究所は、この新型コロナ禍の状況にあって、出荷先に困っている農家の人たちを支援するとともに、株式会社神明、東果大阪株式会社と共同で「株式会社コールドチェーン情報開発センター」を設立し、新しい農産物流通の仕組みづくりなど、新たな事業への取組みもなされています。

今後の農業総合研究所の動向については、「新しい農業のカタチづくり」を目指す一人として、大いに着目していきたいと思います。

 


株式会社農業総合研究所のWEBサイトhttps://www.nousouken.co.jp


次回は、中山間地で見事に集団営農の法人化を成し遂げられた「農事組合法人 ファーム・おだ」を紹介させていただきます。

 

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