花粉症のメカニズムと市販薬(鼻炎薬)の使い分け

ども、ゆうたんです。

今回は花粉症のメカニズムと市販薬(鼻炎薬)についてお話したいと思います。メカニズムの方は専門用語が多いので、イラストもつけておきます。

花粉症が発症するメカニズム

皆さんご存知のとおり、花粉症は花粉が目・鼻・喉に入ってアレルギー反応(過剰な免疫反応)を起こす病気です。
季節によって原因となる花粉が異なり、春にはスギやヒノキ、夏にはイネ、秋にはブタクサなどが原因となります。


たとえば、花粉が鼻に入った場合、鼻の粘膜に存在する樹状細胞が花粉を取り込みます。
花粉を取り込んだ樹状細胞がリンパ節に移動し、ヘルパーT細胞(Th2)に花粉の情報を伝えます。
これを抗原提示といいます。
この抗原提示により、ヘルパーT細胞は花粉を抗原(体にとって異物や敵)だとみなします。

多数のヘルパーT細胞が抗原提示を受けると、サイトカイン(他の細胞に何かしらの情報を伝達する物質)の一種であるインターロイキン(IL-4、IL-13など)を放出します。

図にすると、こんな感じ。

 


インターロイキンを受けたB細胞が分化して形質細胞となります。
形質細胞は抗体を産生し、免疫グロブリンIgE(IgE抗体)を大量に作ります。

大量のIgE抗体は血液中に入って、粘膜に存在する肥満細胞(マスト細胞)の表面にある受容体と結合します。
これによって感作状態(花粉に対しアレルギー反応を起こしやすい状態)になります。

感作状態のときに再び花粉にさらされると、肥満細胞の表面に存在するIgE抗体と花粉が結合します。

花粉と結合した肥満細胞が活性化してヒスタミンやロイコトリエンを放出し、炎症を引き起こします。
この反応は即時反応と呼ばれ、花粉にさらされてから数分~2時間以内に起こります。

肥満細胞はIL-5を介して好酸球を活性化させます。
好酸球もロイコトリエンを放出し炎症を引き起こします。
この反応は遅発反応と呼ばれ、花粉にさらされてから数時間後以降に起こります。

図にすると、こんな感じ。


ヒスタミンの刺激

肥満細胞から放出されたヒスタミンは周囲の知覚神経を刺激します。
知覚神経が刺激されることで、くしゃみ、目のかゆみ、咳、喉のかゆみを感じます。

刺激を受けた知覚神経は、分泌腺を刺激します。
分泌腺が刺激されることで、鼻水、涙、目やにが分泌されます。

ロイコトリエンの刺激

肥満細胞や好酸球から放出されたロイコトリエンは、ヒスタミンとともに血管に作用します。
すると血管が拡張します。さらに血液が漏れるようになり、浮腫を引き起こします。
これが原因で鼻の粘膜が腫れて鼻づまりを引き起こしたり、目の血管が拡張して充血が見られるようになります。

市販薬の使い分け(鼻炎薬)

花粉症用の市販薬は大きく2種類に分けることができます。
「副作用が少ない予防目的の薬」と「今すぐなんとかしたい時に使う薬」です。←語彙力w

副作用が少ない予防目的の薬
  • アレグラFX
  • アレジオン20
  • ストナリニZ
  • コンタック鼻炎Z

上記の中では、アレグラFXのみ1日2回服用で、その他の3つは1日1回です。

これらは単味製剤といって有効成分が1種類のものです。
副作用が少なくて、眠くなりにくいという謳い文句が多い気がします。

今すぐなんとかしたい時に使う薬
  • パブロン鼻炎カプセルSα
  • パブロン鼻炎速溶錠EX
  • ストナリニS
  • 新コンタック600プラス
  • プレコール持続性鼻炎カプセルL
  • プレコール持続性鼻炎カプセルLX
  • エスタック鼻炎カプセル12
  • コルゲンコーワ鼻炎フィルムクール
  • コルゲンコーワ鼻炎ジェルカプセル
  • ロートアルガード鼻炎内服薬ゴールドZ

今すぐなんとかしたい時に使う薬は長期的に使うようなものではないことを覚えておいてください。
また、今すぐなんとかしたい時に使う薬の多くは配合製剤と呼ばれ、色んな成分が入っています。
一例として次のようなものが入ってます。

  • 抗ヒスタミン薬・・・鼻水やくしゃみを止める
  • 血管収縮薬・・・鼻づまりを解消する(スポーツマンの人はドーピングに該当するかもしれないので気をつけて)
  • 抗炎症剤・・・炎症を止める
  • 分泌抑制剤・・・鼻水を抑制する
  • カフェイン・・・抗ヒスタミンによる眠気をおさえる

どんな薬でも気を付けるべきですが、特に上記のような配合製剤を使用する場合は、緑内障、高血圧、前立腺肥大による排尿困難の人は事前に相談した方がいいでしょう。

おわりに

今回は単味製剤と配合製剤で分類しましたが、第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬で分類する方法もあります。

第一世代抗ヒスタミン薬は、値段が比較的安く、アレルギーだろうが風邪だろうが鼻炎症状をおさえる反面、副作用が強く出やすいという特徴があります。

第二世代抗ヒスタミン薬は、値段が比較的高く、アレルギー反応自体を起こさないよう抑える目的で作られており、症状が出てからの服用だと改善に時間を要する特徴があります。

全体的なイメージとしては、配合製剤=第一世代抗ヒスタミン薬、単味製剤=第二世代抗ヒスタミン薬が多いです。

アルガード鼻炎内服薬ゴールドZに関しては、第二世代抗ヒスタミン薬の配合製剤で、第一世代・第二世代で分類した際、副作用が少ない予防目的の薬として紹介されることもありますが、個人的には症状が出てから服用してもブッチギリでイイ働きをしてくれるので、私は愛用しています。

みなさんはいかがですか?

執筆者:鍛治田 祐子(ゆうたん)

IT業を経てFPに。コラムでは多岐にわたる内容を執筆中。
【一言メッセージ】スギにもヒノキにも殺意を覚えます。

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